惑星の衝の日付と最接近の日付が一致しないのはなぜですか

一般的に、外惑星の場合は衝の頃が観測しやすくなると説明されていて、衝の日付=地球に最も接近する日と思われがちですが、実際には衝の日付=最接近の日付とならないことがあります。例えば2005年の衝は11月7日、火星最接近は10月30日でした。

地球の軌道と火星の軌道の面がひとつの同じ平面上にありかつ、太陽を中心とした真円であれば、間違いなく衝の日付=最接近の日付となります。しかし、実際には火星の軌道は傾いていますし、他の惑星に比べると少しきつめの楕円です。

下の絵では、地球や火星などの惑星は反時計回りに回転しています。火星が太陽に最も近づく地点は近日点と呼ばれており、ここに火星がやってきた時に火星は太陽に最も接近します。下の絵では、「春分点方向」と書かれた部分よりも少し下の位置に火星がやってきた時です。

地球と火星の軌道

一般には、地球から見て太陽と火星が180度離れた位置にある時が地球と火星は最接近し、角度が180度よりも前後すると、その分だけ惑星間の距離が離れていくように思います。しかし、実際には日付を11月7日から少し時間を巻き戻した場合を考えると、火星は少しだけ近日点に近い位置にありますので、少しだけ太陽に接近します。言い換えると、火星は地球の軌道にも接近していることになります。これが効いてきて、実際には衝よりも少し時間を巻き戻した方が、火星は地球に近づくことになり、衝よりも早い10月30日に最接近となるわけです。

よくわからない説明やなあ。でも、よ〜く考えてみるとなんとなくわかりますよ。


つるちゃんのプラネタリウム よくある質問