日本各地で見える位置 2015年4月4日

 札幌、東京、大阪、福岡、那覇で、月食中に月が見える位置を記した図を下に示します。黄色い小さな丸印が月の位置です。また、赤く塗りつぶした円は地球の本影で、薄い黄色で塗りつぶした部分は月の半影です。

 今回の皆既月食は東の空の低い位置でスタートします。全体的な話として、地球の自転の関係から西の地域ほど日没が遅く、月の出も遅くなります。今回の月食は日没よりも少し後に始まりますから、食が始まるタイミングとしては、福岡や那覇など西の地域ほど月の位置が低くて、条件が悪くなります。しかし、月の出よりも前に月食が始まる、いわゆる月出帯食となる地域はありません。

 どの場所から見ても月が欠けていくにつれて、右上方向へ移動していきます。それとともに高度も高くなりますが、高くなる度合いは地域によって異なります。つまり、北の地域ほど高くなり方が緩やかで、南の地域ほど高度が一気に高くなります。

 月食が始まる頃は、東京では東南東の方角で高度が15度しかありませんから、あまり見やすいとは言えません。しかし、皆既月食になる頃は南東の空に移って高度が30度に達し、だいぶ見やすい位置にやってきます。月はその後も右上方向へ動いていき、南南東の空の中ほどに達したところで月食が終了します。

札幌で見える位置

東京で見える位置

大阪で見える位置

福岡で見える位置

那覇で見える位置