半影月食(肉眼では難しい) 2005年4月24日

[ 速報 ]

4月24日の半影月食半影月食はこんな感じだったそうです。−−−>
 
読者のまるたてくんたさんより送っていただいた写真です。月の縁がぼやけているのが肉眼でもはっきりとわかったそうですよ。皆さんはいかがでしたか?

半影月食と、いわゆる月食との違い

 4月24日には半影月食が起こります。当日の19時前頃に食の最大となります。それじゃあ、月が次第に欠けていく様子が観測できるなあと思われるかもしれませんが、実はそうはいきません。今回は月食ではなくて半影月食だからです。半影月食と月食とは違うのです。いったい何が違うのでしょうか?

いわゆる月食の場合

 いわゆる月食の場合、月の一部または全部が地球の本影へ入ります。本影とは、地球の影によって太陽の光が届かない部分のことです。月の一部が本影に入ると、その部分は欠けて見えます。下の絵でいえば(a)の場合に相当し、部分月食として見ることができます。月全体が本影へ入ると皆既月食となり、下の絵では(b)の場合に相当します。

半影月食の場合

 半影月食の場合、月の一部または全部が地球の半影へ入ります。半影は地球の影であることに間違いはないのですが、太陽の光の一部が届いていますので、肉眼で見ても月は明るいままで、欠けているようには見えません。注意して観測すると、月の本影寄りの部分が少し暗くなっているのがわかるかもしれませんが、その程度です。

月食の説明

4月24日の場合

 下の絵は、4月24日の半影月食のようすを「つるプラ シェア版」で描いたものです。月は地球の本影へ入ることなく、半影の部分を通り過ぎていくことがわかります。したがって、今回は半影月食ということになります。食の最大は18時55分頃、食分は0.89ですが、これは全国でほぼ同じです。

 今回は半影月食なので、月が欠けたようすを肉眼による天体観測は難しいでしょう。もしかすると、食の最大となる18時55分頃には、本影に近い部分が少し暗くなっているのがわかるかもしれませんが、実はこの時間帯はまだ空が完全に暗くなりきっていません。また、月の高度も東京の場合で6度しかありませんので、観測は困難を極めるでしょう。双眼鏡で観測すればどうにかわかるかもしれませんが、それでもハッキリとはわからないかもしれません。それでも半影月食を写真で撮影すれば、半影へ入った部分が少し暗くなってほんのりと赤っぽくなっていることがわかります。

 なお、次回の月食は今年の10月17日なのですが、食分が0.07という、ほんのちょっぴり欠けるだけの月食です。皆既月食となると、2007年8月28日まで待たなければなりません。

2005年4月24日 半影月食−地球の影を通る月の経路

2005年4月24日 半影月食

 余談ですが、つるちゃんがまだ子供だった頃、半影月食が起こることを知って月を見ていたのですが、ちっとも月が欠けなくて、ガッカリしたことがありました。
 
 誰だ。「つるちゃんにも、かわいい時期があったんか」なんて言ってるのは!

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(おまえにも、かわいい時期があったんか)
つる: 今でもかわいいわよ〜んっ
(ギャー!!)
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つるちゃんのプラネタリウム 月食の観測ガイド一覧