水星と金星が接近 2001年10月30日

水星と金星の見え方


 夜明け前の東天で水星と金星が接近します。しかも両者が接近する10月30日頃は水星が西方最大離角を迎えており、水星を見つけるまたとないチャンスです。

見頃となる時期

 水星と金星が最接近する10月30日の前後5日間くらいが接近の見頃となります。特に10月30日には35分(約0.6度)まで接近します。日の出の約50分前の5時半頃では上の絵のような位置関係になります。水星と金星がほとんど重なっていますが・・・。

水星を見つける大チャンス

 水星は太陽からあまり離れることなく星座の間を移動しています。このため、水星は太陽と同じ方向にある場合が多く、見つけるのが難しい天体のひとつです。地動説で有名なコペルニクスも死の床で「私は生涯水星という天体を見ることがなかった」と嘆いたといわれています。水星を見るには水星が太陽から離れてくれないことにはどうにもなりません。

 そんな水星ですが10月30日には西方最大離角となり、太陽から離れてくれます。この時、日の出時の高度は17度にもなります。おまけにすぐ近くには非常に明るい金星が光っています。金星を見つけるとそのすぐ左側にある星が水星ということになります。これなら苦労することなく簡単に水星を見つけることができるでしょう。水星をまだ見たことがないよ、という人はぜひこの好機を逃さないようにしてください。