金星が最大光度 2002年12月7日

 10月頃まで西空低くに見えていた金星ですが、その後は明け方の東空へとまわっており、高度をどんどんと上げてきています。そして、その金星が12月7日には最大光度となります。

 この頃の日の出時の高度は30度を越えていますので、金星はいやがおうでも目立ちます。それというのも、明るさが−4.7等にも達するからです。金星と普通の1等星とを比べてみると、1等星と5.7等星ほどの違いがあるのですから、金星がいかに明るいかということがおわかりいただけるかと思います。

 下の絵は12月7日の日の出1時間前の東天の様子です。南東の空、高度20度付近に金星が光っています。近くには1.7等星の赤色の火星も見えていて、興味深い眺めとなっていることと思います。ちょっと早起きして、明け方の東天に注目してみましょう。

日の出1時間前の東天の様子

日の出1時間前の東の空のようす
 

 10月30日の内合を過ぎてからあまり日数が経っていないので、この頃の金星を天体望遠鏡で観測すると、下の絵のような三日月形に見えます。地球と金星の位置関係も図示しておきましたのでご参考までに。

最大光度の頃の金星の形

地球と金星の位置関係