水星が東方最大離角 2003年4月16日

 水星はいつも太陽の近くにいるので、見つけにくい惑星として知られていますが、そんな水星が4月16日には東方最大離角となり、観望期を迎えます。しかも、この頃には日の入り時刻での水星の高度も年間を通して一番高くなって、今年一番の好条件となります。

 下の絵は、2003年の日の入り時刻における水星の高度変化を表したものです。日の入り時刻の水星の高度は、4月中旬ごろが年間を通して一番高くなることがわかります。

2003年 日の入り時刻における水星の高度変化


 下の絵は4月16日の日の入り1時間後、西空の様子です。空の方はまだ完全に暗くなりきっていない薄明状態です。水星の高度はもうすでに10度をきっていますので、少し見つけにくいと思います。もう20分ほど前から探し始めると、ちょうどいいくらいかもしれません。

 水星の明るさは0等星くらいですが、高度が低い上に薄明状態ですから、思ったより見えにくいものです。視力に自身のない方は、双眼鏡を用意しておくと安心です。

東方最大離角頃の水星の位置

日の入り時点での水星の位置は「つるちゃんのプラネタリウム for Javaアプレット」の中にある内惑星の位置で、水星の形の変化は惑星の満ち欠けからも調べることができます。