金星が最大光輝 2004年5月2日

 年初の頃の日の入り後、金星は南西の空に輝いていたのですが、その後少しずつ北側へと移動してきており、5月に入ると真西よりも北寄りの位置にまで移動してきました。金星といえば明るく輝く惑星として有名ですが、5月2日には最大光輝をむかえ、金星としても最高に明るく輝いて見えます。その明るさたるや、実にマイナス4.5等星。夜空で一番明るい星とされる1等星よりも100倍以上も明るい光を放つことになります。金星の圧倒的な輝きを見ればそれもうなづけるというものでしょう。

 ちょうどこの頃、金星の近くには火星や土星も見えています。ふたご座をはじめとした冬のなごりの星座たちとともに、にぎやかな夜空を楽しんでみられてはいかがでしょうか。

最大光輝の頃の金星 2004年5月2日20時30分
最大光輝の頃の金星

 その後金星は急速に高度を下げていき、6月に入ると太陽へ近づいてしまい、金星の天体観測はできなくなってしまいます。この前後は金星の形や大きさが急激に変化するので、天体望遠鏡で観測するとおもしろいと思いますよ。4月頃から観測を始めるとよいでしょう。詳しくは、金星を観測しようの特集ページをご覧ください。

日の入り時刻における金星の位置変化
日の入り時刻における金星の位置変化

つるちゃんのプラネタリウム 天体観測ガイド 2004年