金星と木星が接近 2004年11月5日

豪華な眺め!

 金星は9月1日には土星と接近し、その後10月4日にはしし座のレグルスに大接近しましたが、今度はまたまた金星が木星に接近します。しかも今回も月初の接近となり、これで3ヶ月連続で月初に明るい天体に接近することになります。

 金星が宵の明星や明けの明星と呼ばれるのに対して木星は夜半の明星と呼ばれることがありますが、今回は夜明け前の東天での接近となります。明星と呼ばれるだけのことはあって両者の明るさは非常に明るく、この日の金星はマイナス4.0等星、木星はマイナス1.8等星とまわりの星々よりもひときわ明るく輝いています。その2星が約0.6度まで接近するのですから、これ以上豪華な眺めは望めないと言ってもよいでしょう。

接近のようす

 下の絵は東京において夜明け前の東から南東にかけての空の様子です。時刻は5時40分ですが、ちょうどこの頃から空が白み始めます。※東京で空が白み始めるのは4時40分でした。したがって5時40分だとまわりはかなり明るくなっています。記事に誤りがあり大変申し訳ありませんでした。

金星も木星も非常に明るいので、高度が何度くらいだの、方角は東から南方向へどれくらいだのと、細かい知識は必要はありません。だいたい東の方角を見て、とても明るい星が2つ並んでいれば、それが金星と木星ということになります。明るい方が金星で、少し暗い方が木星ということだけ覚えておきましょう。

 両者の間隔は0.6度ほどですから、月の大きさよりも少し間隔が開いています。それでも両者の明るさが明るいだけに見ごたえ十分でしょう。

2004年11月5日 金星と木星が接近

11月10日は月も加わる

 さらに5日後の11月10日には、金星と木星の真ん中に、月齢26.7の三日月のような細い月が入り込んで、とてもにぎやかな眺めとなります。こちらも見逃さないようにしましょう。

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男: ほら。金星と木星がピッタリ並んでるよ。また今月もピッタリくっついちゃおうか。(ピッタリ・・・)
女: えー、やだー、キャッ。

つる: お前ら、先月もそうやってイチャついてたやろ。金星とレグルスが離れたと思ったら、今月は金星と木星か。ちくしょ〜。でもちょっと待てよ。来月を調べてみよう。ふむふむ・・。来月は明るい天体の接近はなさそうだし、イチャつかれなくてすみそうだな。ケッ、ケッ、ケッ。
(あー、なんて暗いヤツ!)
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つるちゃんのプラネタリウム 天体観測ガイド 2004年