土星が衝 2005年1月14日

ふたご座に見える土星

 最近になって、「冬の星座を調べていると、ふたご座に明るい星が見えたのですが、あの星は何ですか?」といった質問をいただくことがあります。普通の星図や星座早見盤に載っていないので不思議に思われたのだと思いますが、実はこの星は土星なんです。土星といえば環のある惑星として超有名ですね。最近では惑星探査機カッシーニが土星やその衛星タイタンに近づいて話題になりました。

 そんな土星ですが、今はふたご座の中に見えます。明るさは0等星くらいですので、普通の1等星よりはワンランク明るいことになります。きらびやかで明るい星の多い冬の星座の中にあっても目立つ存在といえます。土星は1月14日に衝を迎えて観測条件が最高となります。少し意味合いは異なりますが、年間を通して一番地球に近づく頃と思ってもよいでしょう。


衝の日付

 以前からこのサイトをご覧になっている方は、「あれ? 去年も確か1月頃に衝だったんじゃないかな」と思われた方は鋭い! (注:気づかなかったあなたが鋭くないと言っているわけじゃありません。ツッコミを入れる人がいるので念のため。。。) 土星の公転周期は約30年ですから、360度÷30年=12度となり、土星は1年に12度ずつ移動していくことになります。一方、地球は1年(=365日)かけて360度移動しますので、1日あたりに約1度ずつ移動します。よって、土星が衝となる日は12度÷1度=12となり、毎年12日ずつ衝の日がずれていくことになります。

--------------------
(去年の土星の衝は1月1日の元旦やったやろ。12日じゃなくて13日ずれとるやないか。)
つる: だいたいの話やっちゅうねん。
(いっつもおまえの話は、だいたいでええ加減や。)
つる: このサイトのことを言うとるんか。う〜ん、反論の余地なし。(汗、汗、、、
--------------------


土星を見よう

 土星は明るいので肉眼でも簡単に見つけることができます。ふたご座のカストルとポルックスを目印にして、下の星図を頼りに探してみましょう。20時頃に東の方角で明るい星が3つ斜めに並んでいて、鈍い黄色で明るく光る星が見つかればまず間違いないと思います。土星を見つけたら天体望遠鏡で土星の環を見てみたいところですが、天体望遠鏡を持ってない方も多いかもしれませんね。そんな時には近くの天文施設で催される天体観測会を利用しましょう。きっと土星を見せてもらえると思いますよ。
 土星については、「探そう・・目印/惑星/星雲・星団」の中にある土星の見つけ方のページも参考にしてください。

1月14日 土星が衝