金星と水星が超接近、土星も接近 2005年6月27日

つるちゃんの観測結果

 今日は金星と水星が大接近する日。2日前に双眼鏡で見た時でも金星と水星はかなり接近していたけど、今日は0.1度にまで接近するという。これほど惑星どうしが接近するのは珍しい。果たしてどんな風に見えるのか。しかし、日の入り後に空を見てみると雲だらけ。大接近を見るのはダメかなあ。

 20時過ぎ頃もう一度外へ出てみると、やはり空は雲に覆われている。でも、夕焼けで西空全体がほんのりと赤みがかって見える。意外と雲は薄いのかも。少しだけ期待しながら双眼鏡を取りに車へと急ぐ。道端でチラッと金星が見えた! でも弱々しい光で全然金星らしくない。しかも見えたのはその時だけで、双眼鏡を手にした時にはもう雲の中。

 その後15分ほど待ってたけど、一向に見える気配なし。この時間だと、低空で高度も5度くらいしかない。もうダメかなあとあきらめかけた時、またチラッと見えた。すかさず双眼鏡を金星へ向けると、オレンジ色をした金星が視野に飛び込んだ。そして、右下には水星がひっついて見えてる! 双眼鏡でこれほどひっついて見えるんだから相当な接近だ。しかしながら土星はさらに低空で、確認することはできなかった。ということで、どうにかこうにか大接近を見れました。

金星と水星が大接近

 2004年暮れから2005年の1月にかけて、金星と水星が長期間にわたって大接近したのは記憶に新しいところです。ところが6月27日には両者がまたまた大接近します。前回の接近時は0.3度あまりで、それでも大接近と呼べる接近でしたが、今回は最接近時で0.1度。これはもう、超接近と言ってもよいでしょう。しかも、日の入り時刻の水星の高度は17度もあって、水星としては目いっぱい高度を上げてきており、最高に近い条件といえます。

 下の絵は、最接近となる6月27日、東京における日の入り40分後の西空の様子です。両者は真西よりも北寄りに見え、西北西というのが正しい表現かもしれません。金星は−3.9等と明るいので良い目印となるでしょう。金星の下方向でピッタリひっついて見えるのが−0.1等の水星です。0等級の明るさといっても、まだ薄明中なので、よく目を凝らさないと見えないかもしれません。そんなときには双眼鏡の力を借りれば簡単に見つけることができます。きっと双眼鏡でも素晴らしい眺めとなるでしょうね。
 

2005年6月27日19時40分 東京での西空のようす
2005年6月27日19時40分 東京での西空のようす

土星も接近

 今回の場合はこれにとどまりません。少し下側には0.2等の土星も見えます。水星との距離は1.9度ですから、こちらもまずまずの接近といえます。ただ、金星と水星に比べるとさらに高度が低くなる分、透明度に恵まれないと肉眼ではちょっと厳しいかもしれません。土星との接近を楽しむなら、前々日の25日か、前日の26日の方が金星と水星にもう少し接近しています。双眼鏡なら、暮れなずむ夕空を背景に、3つの惑星が集まっている様子を、心ゆくまで楽しむことができると思います。

前後数日間でもOK

 金星と水星が最接近するのは6月27日ですが、その前後数日間は、土星も合わせて3者が近づき、そして離れていく様子を楽しむことができます。下の絵は6月23日から7月1日までを1日間隔でアニメーション表示したものです。

 この機会にぜひ、夕方の西空に注目してみてください。

2005年6月23日〜7月1日  1日間隔で表示

 「つるちゃんのプラネタリウム for Javaアプレット」の中にある「内惑星の位置」を使って、日の入り時刻における3つの惑星の動きを調べてみましょう。

    ・[日付指定]を6月20日に変更
    ・[観測地]をあなたの住所に近い地点に変更
    ・[他の惑星]にチェックを入れる
    ・[1日後]ボタンを何度か押す

--------------------
女: (はしゃぎながら)すご〜いっ。惑星が3つも集まってるぅ〜。
男: 僕らふたりも集まっちゃおうよ。ピタッ。
女: (はしゃぎながら)やだぁ。
つる: よーし。つるちゃんも入れて、3人で集まっちゃおうよ。ピタッ。
男、女: ひんしゅく〜!
つる: グスン。。。
--------------------