スピカ食 2006年1月22日

スピカと月が隠れんぼ

 月は日々星座間を移動しているのですが、その間に偶然ですが、月が惑星や恒星の上を通り過ぎることがあり、これを食と呼んでいます。暗い星ならばそれほど珍しい現象ではないのですが、明るい星の食となると、それほど多く起こるものではありません。1等星の星食となると、最近では2005年3月31日にアンタレス食がありましたが、その前となると1999年までさかのぼらなければなりません。

 1月22日には1等星のスピカ食が起こりますが、スピカといえばおとめ座の1等星で、青白っぽく輝く美しい星ですね。しかし残念ながら、食となるのは近畿より西の地域だけで、それ以外の地域ではニアミスに終わってしまいます。しかも現象は日の出頃に起こりますので、観測するためには天体望遠鏡が必要となります。

 下の絵は各地のスピカ食のようすで、最も食の大きくなる時刻(食とならない場合は最も接近する時刻)をしめしています。空が明るいので条件はあまり良くありませんが、どこまで見えるか、珍しい現象だけに観測してみたいところです。

1月22日 各地のスピカ食の進行  
1月22日 各地のスピカ食の進行