土星が衝 2006年1月28日

土星が見やすい

 惑星といえば土星というほど土星は有名ですが、今、土星はかに座に見えます。そして、1月28日には衝を迎え、年間を通して最も観測しやすい時期となります。
 下の絵は土星が衝となる日の太陽系のようすですが、太陽−地球−土星の順で一直線に並んでいますね。土星は太陽の反対側に見えることになりますので、土星は日没後に東の空から昇ってきて、真夜中に南中し、日の出とともに西の空へ沈むことになります。ですから、衝の頃は土星を一晩中観測できるというわけです。

1月28日 太陽系のようす
1月28日 太陽系のようす

 下の絵は21時頃の土星の位置を示していますが、東の空の中ほどに0等星くらいの明るさで、明るく光って見えます。付近にはふたご座の1等星ポルックスと、しし座の1等星レグルスが見えますが、ポルックスの高度は65度もありますので、土星よりもなかり上方です。一方、レグルスの方は高度が30度あまりで、土星よりもだいぶ下の方に見えますので、見間違うことはないと思います。土星の色は鈍い黄色をしていますので、こちらも参考にしてください。

1月28日21時  東京での土星の位置
1月28日 土星が衝

 下の絵は1月28日21時頃の土星付近の様子を拡大したものですが、土星のすぐそばにはプレセペ星団が見えます。空の暗い場所からだと、土星のすぐそばに肉眼でも小さな雲のようなプレセペ星団を確認することができるのですが、よく見えない場合は双眼鏡を使うとよいでしょう。きっと、土星のすぐそばにプレセペ星団が接近しているようすを楽しむことができると思いますよ。また、天体望遠鏡の場合は、低倍率にすると、プレセペ星団の一部と土星が同一視野で観測することができ、こちらも大変興味深い眺めとなることでしょう。

1月28日21時  土星とプレセペ星団
土星とプレセペ星団