木星がてんびん座で衝 2006年5月5日

木星が見やすい

 木星が次第に見やすくなってきたことは3月頃にご案内したとおりですが、5月5日こどもの日には衝をむかえ、木星が年間を通して最も見やすくなります。木星の公転周期は約12年ですから、大ざっぱに言うと、1年にひとつずつ黄道星座(星占いの星座)を順番に移動していきます。昨年はおとめ座でしたので今年の木星はお隣のてんびん座にやってきます。昨年は1等星スピカのそばを通り過ぎたりしてにぎやかだったのですが、てんびん座は明るい星があまりないだけに、木星だけが目立っています。木星はてんぶん座の「く」の字を逆にした形のくびれた部分あたりに見えます。

 これは木星にだけ限った話ではありませんが、衝の頃の惑星は真夜中に南中します。空が完全に暗くなりかつ、子供さんでも見やすい21時頃でしたら、南東の空に輝いて見えます。光度は−2.5等ですから探す苦労はありません。金色に光り輝く星が目にとまればそれが木星です。

 特別に、この時期でないと木星の天体観測ができないわけではありませんが、少しでも良い条件で観測したいのなら、やはり地球へ近づくこの時期がベストでしょう。季節もよいことですし、この機会に木星を観測してみられてはいかがでしょうか。天体望遠鏡を持っていない方は、お近くの天文施設へ行けば、縞模様の入った木星を天体望遠鏡で見せてもらえますよ。

5月5日 木星が衝
5月5日 木星が衝