今月2度目の満月 2007年6月30日

満月が2度ある今年の6月

 タイトルを見て「おやっ?」と思った方がおられるかもしれませんね。満月は月に1度じゃないの?

 ほんどの場合はそれで正解なのですが、たまに満月が2度起こる月があります。1ヶ月の日数は28日から31日のいずれかですが、月の朔望月(新月から新月までの間隔)は29日12時間44分で、2月を除けば1ヶ月の日数よりも朔望月の方が小さくなっています。ですから、1ヶ月の間に満月が2度起こることが発生します。

 2007年6月の場合ですと、1回目の満月は1日10時4分で、2回目の満月は30日22時49分となり、1ヶ月のうちに2度の満月が発生することになります。

低い南中高度の満月

 ところで、毎年6月頃は満月の南中高度が年間を通して最も低くなります。今年の場合も昨年に引き続き、6月頃の満月の位置は例年よりもだいぶ南側へズレていますので、満月の南中高度も例年よりも低くなっています。下の表からもわかるように、6月に起こる2度の満月の南中高度は26度あまりしかありません。

日付 月の南中高度(東京)
5月2日 33.4度
6月2日※ 25.7度
6月30日 26.0度
7月29日 30.5度

※満月である6月1日は月の南中がないため6月2日とした。


 地平線から天頂までの高度は90度ですから、26度という高度はこの3分の1以下しかありません。これほど低い南中高度の満月は昨年6月11日と7月10日の25.6度(東京の場合)に次ぐものです。ちなみに、つるちゃんが調べてみたところでは、2008年は6月18日の26.0度、2009年は6月7日の27.2度、2010年は5月29日の28.5度が満月の高度としては最も低くなります。つまり、最も低い満月の南中高度は、来年以降は次第に高くなっていきます。

2007年6月30日 6月で2度目の満月
2007年6月19日 各地での土星食のようす


つるちゃんのプラネタリウム トップへ戻る 天体観測ガイド2007年へ戻る