金星が西方最大離角 2007年10月29日

夜明け前の東天で金星が見やすい

 8月16日に内合となって以降、金星は夜明け前の東天で確実に高度を上げてきていました。そして、10月29日には西方最大離角となり、最も金星を観測しやすい時期をむかえます。

 日の出時刻における金星の高度は40度を超えており、それだけ金星は日の出前の早い時刻から観測することができます。 例えば東京の場合ですと、日の出の3時間44分前に金星が昇ってきます。10月29日の東京での日の出は5時59分で、金星の出は2時15分となっています。一般に「真夜中に金星は見えない」と言われますが、夜中の2時過ぎになると金星を見ることができるのです。

 最大離角の頃に天体望遠鏡で金星を見ると、ちょうど半月形に見えます。金星の高度が高くなり、大気の影響を受けにくくなるこの時期に、ぜひ金星の形を確かめてみていただきたいと思います。

2007年10月29日4時  西方最大離角となる頃の金星
2007年10月29日 西方最大離角となる頃の金星


日の出時刻における金星の見える位置と形
日の出時刻における金星の見える位置と形