火星が地球から最遠 2008年10月31日

しばらく観測はおあずけとなる火星

 最近は夕方西の空で高度が低く、地球からの距離も遠く離れて観測が難しい火星ですが、とうとう10月31日に、地球から最遠となります。下の絵のように、火星の軌道は楕円が少しきついので、本当の意味で最も離れた位置にやってくるわけではありませんが、10月31日を境にして、今度は地球への接近を開始します。

 天文ソフトつるちゃんのプラネタリウム・シェア版を使って、2000年から20年間にわたる地球と火星の距離を調べてみました。今回、地球と火星の距離は2.50332天文単位ですが、最も離れた最遠となるのは2019年8月29日の2.67533天文単位。最も接近した最遠は、2011年1月8日の2.37931天文単位です。いってみれば今回の火星最遠は、最遠としては中間くらいということができるでしょう。

 10月31日以降、地球と火星はその距離を次第に縮めていき、2010年1月28日に最接近となります。その頃まで火星の天体観測はおあずけとなりますが、2010年の接近はいわゆる小接近ですから、ちょっともの足りないかもしれません。

地球から最も離れた位置にくる火星
火星は太陽をはさんで地球と反対側の位置へやってきて最遠となる。

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