真昼の水星食 2008年12月29日
白昼に水星が月に隠される
今年日本で見られる惑星食は3回で、うち2回はあまり条件が良くない海王星食でした。そして12月29日には今年最後の惑星食となる水星食が起こります。概ね12時過ぎから13時の間に食が始まり、食は2時間弱ほど続きます。水星の明るさは−0.7等あるとはいえ、日中の出来事ですから観測するためには肉眼や双眼鏡では無理で、やはり天体望遠鏡が必要になります。
月齢は1.6で輝面比が0.02という非常に細い月で、月の暗部へ水星が潜入します。水星は視直径が5.9秒、輝面比が0.78ですから、満月よりも少し欠けた状態です。天体望遠鏡を使えば、20秒程度の時間をかけながら水星が少しずつ月に隠されていき、少しずつ出現してくる様子を観測することができるでしょう。太陽との離角は17.9度ですから、決して離れているとはいえません。間違って太陽を直視したり天体望遠鏡に導入したりしないよう、細心の注意をはらって観測するようにしてください。
水星食は2009年2月23日にも見られますが、関東以西では観測ができないなど条件が良くありませんので、今回の現象を見逃さないようにしましょう。
日本全国で見られる水星食
水星の形
主な関連記事
2009年2月23日 水星食と木星食