月と金星と火星が集まる 2009年4月23日

高度が低くて悪い条件

 4月20日に月と木星が近づきましたが、その3日後となる4月23日に月が金星と火星に近づいて、3つの天体が集まります。下の絵は日の出から1時間前の東天のようすですが、月と金星、月と火星の間隔は少し開いています。月と金星が最も接近するのは4月22日23時半頃で0.3度、月と火星が最も接近するのは同じく4月22日の23時半頃で4.6度となっています。しかしながら、いずれも地平線下での現象なので観測することはできません。

 月と金星は明るいですから難なく見つけることができるでしょうが、高度が最も低い火星は明るさが1.2等しかなく、薄明が始まる中で肉眼で確認するのは難しいものと思われます。双眼鏡を使ってもう少し後の時間に挑戦したいところです。ただ、日の出が迫っていることもあって、時間的な猶予はあまりありません。

 実は金星の右隣に天王星もあるのですが、薄明中ということや高度が低いこともあって、6等級の天王星を観測するのはさすがに難しい状況です。なお、金星と火星はこの後25日に最も接近し、その時の間隔は約4.1度です。

東空の低空で月、金星、火星が集まるようす
日の出1時間前で火星の高度は3.6度しかない

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