水星が今年一番の東方最大離角、月も近づく 2009年4月26日

水星が見つけやすい

 水星は太陽からなかなか離れてくれないので見つけにくい天体と思われがちですが、タイミングを見計らえば意外と簡単に見つけることができます。毎年4月から5月頃にかけては、水星の天体観測をするために、年間を通して一番良い条件が整います。2009年の場合では4月26日に水星が東方最大離角となり、夕方西空で太陽から水星が最も離れるので見つけやすくなります。

 日の入り時点の高度は東京の場合で19.3度ですから、水星としてはこの上ない観測条件です。太陽からの離角自体は20度25分とあまり大きくないのですが、太陽から見た水星の位置が地平線に対してほぼ垂直方向に離れるので、今年一番の観測条件となるのです。

 下の絵は日の入りから約50分後、西空の様子です。水星は真西からやや北側に見えます。幸いなことに、この日は水星の右下に月齢1.3という、新月から翌日の非常に細い月が見えます。ですから月を目印にすると、より簡単に水星を確認することができます。薄明中ということもあって、薄いモヤでも出ていると水星は意外とわかりづらいかもしれません。もし双眼鏡をお持ちの方は、補助的に使われることをおすすめします。

日の入りから約50分後のようす
水星の右下には月齢1.3という細い月が見える

月の形
月の下側がごくわずかに光っている

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