木星と海王星が大接近 2009年5月27日

観測条件が良くなる木星

 2009年5月22日 木星が西矩、観望期への記事の中で、木星が南東の空に見える絵がありました。その絵をよく見ると、木星の文字付近がゴチャゴチャしていて読みづらいことに気づかれた方がおられるかもしれません。実は木星の近くに海王星がいて、木星と海王星の文字が重なって読みづらくなっていたのです。

 木星と海王星は5日27日に最も接近します。この時の間隔はわずか0.4度しかありませんから、天体望遠鏡で50倍くらいの倍率をかけても同一視野で見ることができます。海王星は太陽系最果ての惑星であるだけに明るさは8等級しかなく、存在を確認するだけでも天体観測用の双眼鏡か天体望遠鏡が必要になります。普段なら海王星を探すのは少し骨が折れるかもしれませんが、今なら近くに木星がいるから大丈夫。木星を目印にして海王星を探しましょう。

 双眼鏡では難しいのですが、天体望遠鏡を使うと海王星は独特の青緑色に見えます。ですから、他の恒星と区別することができます。これと思う天体を見つけたら、少し倍率を高くしてみましょう。ごく小さな円盤像に見えれば海王星に間違いありません。しかし、海王星の表面模様まではとても無理で、小さな天体望遠鏡では歯が立ちません。

 この後、海王星と木星は少しずつ離れていきますが、7月と12月に再び接近します。

木星と海王星の移動経路
前後2ヶ月間にわたる惑星の動き

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