アンタレス食(出現) 2009年7月4日

低空で日中という悪条件だが

 日中である上に低空で起こるという悪条件ですが、7月4日にアンタレスが月によって隠されるアンタレス食が見られます。今回の場合は月が昇っていないため、月の縁に星が隠される潜入の瞬間を観測するのは無理で、月の縁から星が飛び出してくる出現の方しか観測することができません。

 東京の場合だと日の入りから1時間以上も前の話ですから空は明るく、さらにはアンタレスが出現する18時時前頃だと月の高度は10度あまりしかなく、悪条件が重なります。

 当然のことながら、このアンタレス食を観測するためには天体望遠鏡が必要になります。太陽は西北西の方角にあって月の反対側ですが、月の高度が低いだけにアンタレスが大気による減光を受けてしまい、小口径の天体望遠鏡では苦戦するかもしれません。とはいえ、2005年3月31日に起きて以降、4年ぶりの天文現象だけに、注目したいところです。

夕方にアンタレスの出現が見られる
南東の方角、低空を見よう

札幌、東京での経過


大阪、福岡での経過

主な関連記事
  2005年3月31日 アンタレス食

 
つるちゃんのプラネタリウム トップへ戻る 天体観測ガイド2009年へ戻る