金星がプレセペ星団に接近 2009年9月2日

夜明け前に双眼鏡を向けよう

 プレセペ星団(M44)といえば、かに座の中央に位置して肉眼でもぼんやりとした光の塊に見える大きな星団ですね。プレセペ星団は天の黄道近くに位置していることもあって、しばしば近くを惑星が通り過ぎます。そして2009年9月2日には金星がプレセペ星団の近くを通り過ぎていくのが観測できます。

 今回の接近で両者は1.5度まで近づきます。一方、プレセペ星団の視直径は95分といいますから約1.5度。結局見かけ上は、星団の半径分くらいまで金星が近づくことになります。この様子は天体望遠鏡だと倍率が高いだけに、星団全体と金星の両方を見るには少し無理があります。しかし、双眼鏡では星団が明るいだけに、かなり見ごたえがあります。普段ならプレセペ星団の位置がわからないという方でも、非常に明るい金星を目印にすれば、星団を探す苦労もありません。まさに一石二鳥ですね。この機会にぜひ、両者の接近を楽しんでいただきたいと思います。

金星がかに座の中央に見える
夜明け前の東天


金星は星団の南側を通過する
金星の経路

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