火星が留、地球接近に向けてスパート 2009年12月22日

2010年に接近する火星

 火星はおよそ2年2ヶ月の周期で、地球との接近を繰り返すことで知られています。前回火星が地球へ接近したのは2007年12月19日のことでした。その後は地球から遠ざかって話題が少なかったのですが、2010年1月28日に再び地球へ接近します。今回の接近での地球との距離は0.664天文単位もあって、いわゆる小接近です。

 地球との最接近を1ヶ月後に控えた火星が、12月22日に留となります。留とは見かけ上の火星の動きがいったん止まって見える状態を指します。そしてこの日を境に、火星は動く向きを変えます。火星の経路を描いた下の絵をご覧いただけば、留の意味をおわかりいただけるでしょう。留になるといよいよ最接近に向けてラストスパートとなります。

火星の経路


 次に、下の絵をご覧ください。22時頃に東の空を見ると、火星がしし座の少し上側あたりに見えます。明るさは−0.5等とかなり明るい上に、不気味な赤い色をしていますから、すぐにそれとわかるでしょう。

 この日、火星の視直径は11.8秒と小さなものです。小型の天体望遠鏡なら、まだ表面模様を観測するにはちょっと苦しい大きさです。しかし、来年の接近に向けて練習がてら、天体望遠鏡を火星へ向けてみられてはいかがでしょうか。 

夜10時頃、東の空から昇る火星

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