月、金星、火星、土星、レグルスがまばらに集まる 2010年7月14日から16日

5つの天体が緩やかに集まる

 7月10日にしし座の1等星レグルスと金星が接近しましたが、今度はその近くを月が通り過ぎます。しかも、1.4等で見える赤い火星と、0.2等で見える鈍い黄色をした土星が、それぞれしし座とおとめ座に見えて、これら5つの天体がまばらに集まります。範囲が広いこともあって、7月14日から16日にかけての3日間、まばらに集まった状態が続きます。一番大きく変化するのは月で、日によって位置や欠け方が違いますから、それぞれ違った印象となって楽しめるでしょう。夕暮れ時ということもあって、背景の空の色合いが変化していく様子も合わせて堪能してください。

7月14日 月は細くて低い位置

 まず7月14日ですが、この日は月齢が2.6です。ということは三日月よりも細く、位置も低い所に見えます。月に一番近いのは、しし座の1等星レグルスで、そのすぐ左上には10日に1度まで大接近したばかりの金星が見えます。その左上には間隔を開けて火星があって、さらに左上に土星が見えます。一番離れた天体は月と土星で、その間隔は32度もありますので、結構開いています。また、3日間のうちで一番間隔が開いているのは14日です。

7月14日 月と3惑星とレグルス


7月14日 月の形


7月15日 最もバランスが良い日

 7月15日になると、月は残り4つの天体の中央へやってきます。位置関係のバランスが最も良いのは間違いなくこの日でしょう。月齢は一つ増えて3.6となりますから、三日月よりもちょっぴり太っています。

7月15日の場合


7月15日 月の形

7月16日 最も間隔が狭くなる日

 7月16日になると月はさらに上方へ移動し、土星の下あたりまでやってきます。さらに月齢が一つ増えて4.6となりますから、三日月と半月の中間くらいです。東京20時の場合では、高度が低い順にレグルス、金星、月、火星、土星となりますが、右側から順に言うとレグルス、金星、火星、土星、月の順になります。この日は3日間のうちで5天体の間隔が最も狭くなり、レグルスと土星の間隔は29.4度となります。また、惑星だけでいうと金星と土星の間隔は23度です。

7月16日の場合


7月16日 月の形

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