月と水星が接近、火星も近い 2010年12月7日

水星と並ぶ月

 水星は2010年12月2日に東方最大離角となります。しかし今回は日の入り時点における水星の高度はあまり高くなりません。毎年3回起こる東方最大離角の中で、今回は最も条件が悪いものです。それから5日後のことになりますが、12月7日に月齢1.6という細い月が水星の隣にやってきて、見つけやすくなります。

 下の星図は東京で日の入りから30分後、南西の空のようすです。日の入りから30分しかたっていませんので、空はまだ明るい状態です。水星の明るさは−0.1等ありますが、暗夜とは状況が全然違います。双眼鏡が必須だと思っておいた方が良いでしょう。そのすぐ右隣に細い月があります。東京の場合で間隔は1.6度ですから、まずまず接近と呼べる近い距離です。月の視直径は0.5度ですから目安にしてください。月の右下4.6度のところには火星も見えるはずですが、さらに高度が低い上に明るさも1.3等ですから、見つけるには難物でしょう。

 水星を見つける時のポイントは、少し早い目に見始めることです。月があるといっても細い月は肉眼で確認しづらいものです。低空である上に空もまだ明るいですから、ゆっくりとあせらずに探すことのできる時間が必要になります。また、月と水星は西ではなく南西の空に見えますから、方向を間違えないようにしてください。

水星の隣に月が並ぶ


月の形

関連記事
  2009年12月18日 水星に月が接近して見つけやすい


つるちゃんのプラネタリウム トップへ戻る 天体観測ガイド 2010年へ戻る