金星と水星が接近 2011年5月8日

 夜明け前の東天には水星、金星、火星、木星の4つの惑星が、だんだん集まってきました。中でも水星と金星は、もともと5月初旬から接近した状態でした。しかも移動する方向が同じですから、接近した状態が長い期間持続します。そんな中でジワジワと間隔が詰まってきており、ついに5月8日に最接近となります。両者の間隔は1.4度強ですからまずまずの接近です。

 下の星図は東京から見た場合、日の出から30分前の東天のようすです。非常に明るい金星が真東に見えますから、まずこれを見つけましょう。金星のすぐ右下に水星が見えるはずです。といっても明るさは0.5等。日の出から30分前でまわりが明るくなっていることや、高度が5.6度しかないことを考えると、肉眼で見つけるのは骨が折れます。双眼鏡を使うのが賢明でしょう。水星は本日、5月8日に西方最大離角をむかえており、目いっぱい観測条件が良くなっていますので、がんばって天体観測しましょう。

 それから、金星の左下には−2.1等の木星も近づいてきましたので、いっしょに見ておかれると楽しいでしょう。さらに左下には火星もありますが、こちらは明るさが1.3等しかない上に、水星よりも低い位置ですから見つけるのは大変と思います。

関連記事
  2011年5月 4惑星が東天に集合!
  2011年5月8日 水星が西方最大離角



つるちゃんのプラネタリウム 天体観測ガイド2011年