くじら座の変光星ミラが極大の頃 2011年9月前半

 くじら座にはミラという変光星があります。変光星とは明るさを変える星の総称で、夜空には思った以上に多く存在します。現在変光星は、爆発星、脈動星、回転星、激変星、食変光星、変光X線源の6種類に大きく分かれます。ミラはこのうち脈動星に分類され、その中に含まれるミラ型の代表星です。ミラ型は現在5000個以上も存在が確認されているメジャーなタイプで、周期が長くて変光幅が大きいのが特徴です。

 今年のミラの極大日は文献によって9月7日または9月15日と異なっています。もともと周期があいまいで年によっても違いますから、当サイトでは9月前半としました。

 さて、ミラはくじら座という星座にあります。くじら座といえば秋の星座で、その中でも最後に登場します。9月前半頃だとくじら座は遅い時間になると東の空から姿を現します。下の星図は9月15日23時、東から南東にかけての空のようすです。ミラを含めてくじら座は高度30度くらいの位置に大きく横たわって見えます。ミラの明るさは極大のたびに異なりますが、3等台ではないかと思われます。明るさがどのように変化するのか、前後数週間ほど追ってみるとおもしろいでしょう。


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