火星による恒星食 2011年9月30日

 2011年の火星は2月6日に合となった関係で、今年は衝はありません。来年3月5日に起こる衝に向けてほんのわずかずつ、地球との距離を詰め始めているところです。そんな火星の近況ですが、ここで一つ話題があります。それは、火星がかに座の恒星の上を通過する現象が見られるからです。恒星はHIP42164という7.5等星で、プレセペ星団のはずれにあります。

 恒星は30日の午前2時3分から5分頃にかけて、日本各地で火星の南部に潜入します。ただ、潜入は火星の明部で起こるため、恒星との明度差が大きく、観測は難しいかもしれません。出現は火星の暗部からとなり、2時6分から8分頃になります。天体望遠鏡をお持ちの方は、この珍しい火星による恒星食を観測してみられてはいかがでしょうか。

前日の火星位置と、食となる恒星

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つるちゃんのプラネタリウム 天体観測ガイド2011年