今年4回目となる水星の西方最大離角、月も近づく 2011年12月23日

 水星は年に6回太陽から離れて観測しやすくなる時期があり、最大離角とよばれています。このうち3回は日の入り後の西天、残りの3回は日の出前の東天で起こります。ところが今年は最大離角が年に7回起こるという珍しいパターンで、12月23日は2011年では7回目にあたります。この日は日の出前の東天で水星を見つけやすくなり、西方最大離角とよばれています。しかも日の出前に見られる水星としては今年で最も条件が良くなります。

 下の星図は東京で日の出から40分前、南東の空のようすです。水星の高度は10.8度と10度を超えていて好条件です。明るさは−0.3等ということで明るいように思いますが、薄明が既に始まっていてかなり見づらく、暗夜とは状況が全く異なります。モヤがあったりすると相当見づらいですから、双眼鏡を用意しておきましょう。ちょうどこの日は東京の場合で右隣に4.4度離れて月が並んでいますから、月を目印にすると見つけやすくなります。

12月23日 日の出40分前 南東の空



月の形



日の出時刻における水星の位置

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つるちゃんのプラネタリウム 天体観測ガイド2011年