火星が留、逆行へ 2012年1月25日

 今、火星は2012年3月6日に起こる地球最接近に向けて、距離を縮めてきているところです。最接近といっても火星と地球の距離は毎回異なり、今回は距離が遠い接近で、いわゆる小接近の年にあたります。そんな火星は1月25日に留となります。留とは惑星が動く向きを変えることで、太陽の周りを回転する速度の速い地球が、遅い火星を追い越す際に見られる現象です。

 ふだんの火星は星座に対して西から東へ移動しており、順行と呼ばれています。しかし、留を迎えた後は動く向きを変え、東から西へ移動し始めます。これを逆行と呼んでいます。逆行に入ると、最接近が近づきつつあるなあと感じさせられます。実際、この日の火星の明るさは−0.4等とマイナス等級へ突入しています。そろそろ火星観測スタートですね。

0時頃、東の空に見える火星



しし座における火星の経路図

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