月がおとめ座のスピカに近づき金星も近い 2012年11月12日

 月は1ヶ月弱の時間をかけて天球を一周しており、その間にさまざまな天体へ近づきます。11月12日には月がおとめ座の1等星スピカに1.5度まで近づきます。スピカへ最も近づくのは東京の場合で10時ということで、この時間帯は太陽が昇っています。ですから実際に良い条件で観察できるのは、11月12日の夜明け前になります。

 下の星図をご覧ください。東南東の空で細い月とスピカが斜めに並んでいます。東京の場合4時47分から空が明るくなり始めますから、5時だと少し薄明状態になっています。さらに左上方向には−4.0等で強烈に輝く金星も見えます。さらにもう少し時間が経つと、土星も地平線から昇ってくるのですが、こちらは肉眼では少し厳しいかもしれません。

 少し余談になりますが、金星はこの後11月17日に、スピカへ3.8度まで接近します。こちらもご覧になってみてください。

11月12日の5時頃、東天を眺めたようす
月とスピカに加えて金星も集まっている


月の形

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