金星が高度を下げてくる 2012年12月全般

 金星は今年の6月以降、夜明け前の東天で最輝星として君臨してきましたが、ここへきて少し陰りが見え始めます。それというのも来年の3月26日に起こる外合に向けて、次第に高度を下げてきて目立たなくなるからです。

 下の図は、日の出時刻における金星の位置変化を表したものです。東京で9月頃に40度もあった高度は、12月初旬になると24度まで低くなり、以降は急速に下がってきます。地球との距離も少しずつ離れていきますが、明るさの方は月初で-4.0等から月末で-3.9等と、あまり変化はありません。

 この頃、天体望遠鏡で天体観測した金星は丸い形をしています。日がたっても形や大きさの変化が乏しく、観測しがいのない時期であるのは残念です。

日の出時刻における金星の位置変化
次第に低い位置に移動する金星

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  日の出・日の入り時刻における金星の位置変化(2012年) 下側の図



つるちゃんのプラネタリウム 天体観測ガイド2012年