月と水星と金星が緩やかに集まる 2013年6月10日、11日

 先月、5月の下旬には水星、金星、木星の3惑星が近づいて、大きな見ものとなりました。今月は再び水星と金星が6月20日に1.9度まで近づきます。それに向けて両者の間隔が狭まってきているところですが、6月10日と11日に、両惑星へ月が近づいて、3つの天体が緩やかに集まります。

6月10日

 日没後の西空で、まず金星を見つけましょう。金星は日の入り後、西から西北西の低空で、キラキラ輝く一番星です。月は金星の左下方向に見えます。間隔は東京の場合で5.9度もあり、少し開いています。月齢が1.8ということで、細い上に高度が低く、思ったよりも見つけづらいかもしれません。低空まで視界が開けた場所から観測するようにしてください。

 それから水星ですが、こちらは金星の左上方向に見えます。間隔は4.8度ですから、接近というよりはポツン、ポツンと並んでいるような印象です。明るさは0.4等です。この時間帯に見つけるにしては、決して明るいわけではありません。薄いモヤが出ているような場合は、双眼鏡を用いた方が確実でしょう。

6月10日、東京で日の入りから40分後、西北西の空



月の形(月齢1.8)

 

6月11日

 昨日よりも月齢が一つ上がって2.8になりました。6月11日はいわゆる三日月で、昨日よりも少し太くなって見つけやすいでしょう。位置も左上の方に大きく移動しており、高度が上がって見やすくなります。しかし最も近い水星との距離は8.5度もあり、接近と呼べるほどではありません。一方、水星と金星の間隔は4.7度と、ちょっぴりですが近づいています。しかし肉眼では違いがほとんどわからないでしょう。

 6月11日の場合



月の形(月齢2.8)

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