楽しい金星観測 2013年9月後半から2014年1月前半
最近、天体望遠鏡で金星を観測された方はおられませんか? きっと小さくて丸い形をしていたに違いありません。そして日をおいて観測しても同じような形をしていたことでしょう。それというのも最近の金星は、地球から遠い位置にある状態が続いており、2012年の後半からは常に小さくて丸い状態だったからです。日をおいて金星を観測してもほとんど変化が見られず、あまりおもしろくありませんでした。
しかし、2013年9月以降は状況が一変します。金星が次第に欠け始め、来年の年初にかけて十日月、半月、三日月、新月へと大きく変化します。これにつれて見かけの大きさも次第に大きくなり、9月21日に8.5秒しかなかった視半径は、年末になると30秒近くにまで達します。
このように、9月後半から来年の1月前半にかけて、天体望遠鏡で定期的に観測すると、金星の形や大きさの変化を追うことができます。この機会に、ぜひ天体望遠鏡を使って、金星の天体観測に挑戦していただければと思います。
日の入り時刻における金星の位置変化