天王星が衝 2013年10月4日
現在、太陽系には8個の惑星があります。天王星は海王星に次いで太陽から遠いところにある惑星で、地球−太陽間の19.2倍も大きな軌道を公転しています。ですから公転周期も長く、太陽の周りを1周するのに84年もかかります。こうしたことから天王星は暗い天体であり、動きも緩やかです。
そんな天王星が10月4日に衝となります。衝とは地球から見て太陽と反対側の位置にやってくることです。衝になると地球へ近づいた状態となりますし、一晩中観測できて好都合です。といっても天王星の場合はもともと遠いところにあるため、衝になったからといって、地球との距離が一気に縮まるわけではありません。
下の星図は10月4日20時頃、東南東の空のようすです。天王星はうお座とくじら座の境界付近にあります。明るさは5.7等ですから肉眼では難しく、双眼鏡の助けを借りなければなりません。幸か不幸か天王星の近くには、6等級よりも明るい星が少ないですから、比較的確認しやすい位置にあるといえます。また、視直径は3.8秒しかありません。天体望遠鏡を使って倍率を上げても、ごく小さな円盤像に見えるのがやっとで、表面模様を確認するのはとても無理な話です。しかしそれでも、独特の青緑色をしているのがわかるでしょう。
そんな天王星ですが、双眼鏡か天体望遠鏡をお持ちの方は、この機会に一度ご覧になってみられてはいかがでしょうか。
天王星の位置 詳細図
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