小惑星カルダエアによる恒星食 2013年10月22日
10月22日の早朝、小惑星カルダエア(313 Chaldaea、直径95Km)による恒星食が起こります。今回は対象星が4.7等と明るい上に高度が40度前後もあり、条件が良いものです。これほど条件が良い恒星食はそれほど多く起こりませんから、対象エリアにお住まいの方は、ぜひ観測していただきたいと思います。
小惑星による恒星食とは
小惑星による恒星食とは、小惑星が見かけ上、恒星の上を通り過ぎることにより、恒星が減光したり見えなくなったりすることです。今回はしし座のレグルスから南東(実際の観測時には右横)へ10度ほど離れたところにある、うみへび座の4.7等星(HIP47310)が小惑星カルダエアによって隠されます。
見え方
満月過ぎの大きな月明かりがありますが、対象星が4等台と明るいですから、空が暗い場所なら双眼鏡でも観測できそうです。4時30分頃に対象星を凝視していると、最大3秒間にわたって減光します。減光幅が8.6等もありますから、誰が観測してもハッキリとわかるでしょう。ただし、小惑星カルダエアは12.7等と暗いため、小さな望遠鏡では見ることができません。
観測できるエリア
残念ながら小惑星による恒星食は、日本全国で見られるわけではありません。今回の場合は新潟県から福島県にかけて、幅100Km超の帯状エリアのみで掩蔽を観測することができます。
予報
時刻 | 10月22日4時30分 |
小惑星 | カルダエア(313 Chaldaea) |
対象の恒星 | うみへび座の4.7等星(HIP47310) |
継続時間 | 3.0秒 |
減光等級 | 8.6等 |
星図
下の星図は福島県郡山市から見た場合に、小惑星カルダエアが見える位置を示したものです。南東から東南東にかけて、高度が40度くらいの場所になります。しし座の1等星レグルスから右方向へ10度ほど離れた位置ですから、比較的探しやすいでしょう。星図を頼りに探してみてください。