水星が西方最大離角 2013年11月18日
11月18日は水星の西方最大離角が起こります。西方最大離角とは、内惑星が太陽から西の方向へ最も離れることです。今回は2013年に6回起こる水星の最大離角のうち、最後の最大離角となります。また、夜明け前に見える水星としては、最も条件が良いものです。水星を見たことがないという方は、この機会に狙ってみてください。
下の星図は日の出から40分前に水星が見える位置を示したものです。周囲は明るくなり始めており、-0.5等の水星も肉眼では見つけにくいかもしれません。しかし双眼鏡を使うと確実に見ることができます。肉眼で見つけるコツは、水星の高度が低くても、少し早い時間帯から探し始めることです。つまり、時間が早いとその分だけ空が暗いですから、水星を見つけやすくなります。といっても時間が早すぎると、水星の高度が低くなります。高度が低いと大気による光の吸収を受けてしまい、かえって見つけにくくなります。ですから、ほどよいタイミングで見るのが大切なのです。
ところで水星のすぐ右上にはエンケ彗星があります。気になるところですが、こちらは暗いため、双眼鏡を使っても見えないでしょう。しかし、大きく右上方向にあるアイソン彗星は、この記事を書いている段階で2.4等の予報ですから、もう少し早い時間帯なら双眼鏡を使えば明るい都会の夜空からでも観測できるでしょう! (詳細はアイソン彗星の解説ページをご覧ください。)
日の出から40分前に見える水星の位置
日の出時刻に水星が見える位置と水星の形(5日間隔)
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