火星と干潟星雲が大接近、月も近づく 2014年10月28日

 火星は先月、9月28日にさそり座のアンタレスへ3度あまりまで近づきました。赤い星どうしの接近ということで話題になったのは、記憶に新しいところです。その後も火星は東進を続けており、いて座に入っています。

 そんな折、火星は10月28日にM8へ最大0.6度まで近づきます。M8といえば干潟星雲として親しまれ、双眼鏡でも気軽に楽しめる散光星雲として人気がある天体ですね。M8は空が暗い場所なら肉眼でもわかりますが、できれば双眼鏡を使って、すぐそばを通り過ぎていく火星といっしょに楽しみましょう。

 下の星図をご覧ください。M8は火星のすぐ右側に赤い丸印で示されています。2日間隔で火星の位置をプロットしましたので参考にしてください。

 ところで偶然ですが、この日は月が火星に近づいています。星図のように18時半ごろですと、月と火星の間隔は6.2度です。接近といえるような距離ではありませんが、低倍率の双眼鏡なら同一視野になんとかおさまる間隔です。月齢は4.5で少しまぶしいですが、月と火星と干潟星雲という三つの天体を同時に楽しまれてはいかがでしょうか。
 

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