水星が東方最大離角 2016年4月18日

 4月18日に水星が東方最大離角を迎えます。東方最大離角とは、内惑星が太陽から東側へ最も離れることです。特に水星の場合は、いつも太陽の近くに見えますから、観測するには最大離角の頃を狙うのが得策です。

 4月18日の東方最大離角は、水星としては2016年で最も条件が良いものです。日の入り時刻における水星の高度は、東京の場合で18度を超えており、願ってもない好条件です。といっても薄明中に見なければならないのは変わりませんから、それなりに準備が必要です。

 水星を見つけるために最も重要なのは、見る時間帯を選ぶことです。早すぎると空がまだ明るくて、0.2等の水星は薄明に埋もれて見つけることができません。逆に時間が遅くなると、水星の高度が下がってしまいます。高度が下がるとロクなことがありません。地球の大気や低空の薄雲に水星の光が吸収され、実際よりも暗くなってしまい、この場合もやはり見つけることができません。

 コツは少し早い目から見始めることです。空がなかなか暗くならずに少しじれったいですが、目が慣れてくる上に、雲が切れた時などのチャンスを逃すことが少なくなるからです。また、双眼鏡の助けを借りるのも一案です。観測条件が多少悪くても、水星を確実に捉えることができるでしょう。

 この機会にぜひ水星を狙ってみてください。

4月18日 日の入りから1時間後に水星が見える位置

日の入り時刻における水星の位置変化(5日間隔)

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