海王星が衝 2016年9月3日

 太陽系最果ての惑星である海王星が、9月3日に衝となります。といっても海王星はもともと地球から非常に遠い惑星です。火星などと違い、衝だからといって、それほど地球に近づいて観測条件が良くなるわけではありません。7.8等と暗いですから肉眼で見るのは無理で、少なくとも双眼鏡、できれば天体望遠鏡を準備してください。

 下の星図は9月3日21時ごろ、南東の空を見上げたようすです。海王星はみずがめ座の中にあります。みずがめ座にある三ツ矢のマークから、ちょうど下あたりでしょうか。

 下の星図を見ると、みずがめ座η星の南東に海王星があります。先の星図とは座標系が違いますので、実際に見える位置関係は、先の星図をご覧になった方がよいでしょう。

みずがめ座λ星付近に見える海王星(赤道座標系)

 さらに拡大した星図を下に示します。実際に観測される際の参考にしていただければと思います。

 天体望遠鏡で見た海王星は独特の青緑色をしています。視直径は2.4秒と小さいですが、200倍くらいの高倍率にすると恒星よりも少し大きく見えて、面積を持った天体だとわかります。また、日にちを開けて観測すると、恒星に対して少しずつ移動していき、海王星が惑星であることがわかります。

λ星付近の拡大図

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