水星が西方最大離角、月が近くて見つけやすい 2016年9月29日

 9月29日に水星が西方最大離角になります。水星が太陽の西側へ最も離れて、観測しやすくなるのです。水星の西方最大離角は年間を通して3回ありますが、今回はその中で最も条件が良いものです。

 下の星図をご覧ください。この日、東京での日の出は5時34分ですから、日の出からちょうど1時間前のようすです。ラッキーなことに、この日は真東の低い位置に、月齢27.5という非常に細い月があります。この下側やや左方向へ、6.1度離れたところに水星があります。

 水星の明るさは-0.4等です。1等星よりも明るいので簡単に見つかるかと思いきや、薄明中の低空で見つけるのは意外と大変です。空が暗いうちに見つけないと、薄明に消されて肉眼で見つけるのが大変になります。かといって、空が暗いうちに見ようと時間を早くすると、水星の位置が低すぎて見つけることができません。

 そんなわけで、水星を見るためにはタイミングが重要になります。ポイントは少し早い目から見始めることかな。それから双眼鏡があると、心強いでしょう。月を目印にして水星探し、がんばってくださいね。

月の形

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