月がヒアデス星団の中に、アルデバラン食も 2017年10月9日から10日

 10月9日の夜から10日未明にかけて、月がヒアデス星団の中に入ります。ヒアデス星団は、おうし座の中にある大型の星団で、肉眼ではVの字形に星が並んで見えます。この日は北の地域でいくつか星食も見られますので、ご覧になられてはいかがでしょうか。

おうし座γ星食

 10月9日の夜、3.7等のおうし座γ星が月の暗部から出現するのが見られます。といっても見られるのは、北の地域に限られます。他の地域では月もγ星も地平線下にあり、見ることができないのです。札幌では20時13分、仙台では20時7分に月の暗部からγ星が現れます。

おうし座θ1星食

 10月9日の遅い時間、3.8等のおうし座θ1星が月の南端に隠される星食が見られます。残念ながらこちらも、北の地域や西の一部地域でしか見ることができません。

観測地   潜入   出現 
札幌 23:08 23:50
仙台 23:13 23:28
福岡 22:58 23:15

23時に札幌で見た月の位置と、月が通る経路

アルデバラン食が起こる前

札幌・仙台で見るアルデバラン食

アルデバラン食

 最後に10日の未明、アルデバラン食が起こります。しかしこれも北の地域に限られてしまいます。月齢19.2という半月よりも太った大きめの月が南の空高くに見えます。アルデバランは月の明部に隠されて、暗部から出現します。札幌では1時間、仙台では30分間ほど、月に隠された状態が続きます。

観測地   潜入   出現 
札幌 3:10 4:09
仙台 3:22 3:52
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