水星が東方最大離角 2018年11月7日

 11月7日は水星が東方最大離角を迎えます。
 
 今回は年間を通して3回起こる東方最大離角だけでなく、西方最大離角も含めた7回の最大離角の中で、最も条件が悪いものです。最大離角というと、内惑星が太陽から最も離れて観測しやすくなるイメージがありますが、今回は見やすくなるわけではありません。
 
 下の星図は日の入りから40分ほどが経過した、南西の空のようすです。水星が低い位置に見えます。高度はわずか3.8度しかなく、この後25分ほどで沈んでしまいます。-0.2等の明るさがあるとはいえ、まだ薄明中ですし、高度が低くて見つけるのは骨が折れそうです。

日の入り時刻における水星の位置変化

 このように条件が悪い最大離角ですが、上に示した水星の位置変化の図を見れば理由がわかります。地平線を這うように太陽から離れていますので、離角は大きくても高度が上がらず、見つけにくいのです。

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