10月29日は非常に細い月が金星に近づきます。このペアの接近を記事にするのは、4月以来半年ぶりです。
金星は8月13日に外合となり、太陽と同じ方向へやってきました。その後、日の入り後の西空に回り、ジワジワと高度を上げています。しかし、本当にジワジワで、日の入り時刻における金星の高度は10度しかありません。
そんな金星ですが、10月29日に月齢1.2という糸のように細い月が、5.4度まで近づきます。下の星図は、日の入りから30分が経過した西南西のようすです。4.8度という低空に金星があり、月はその右側です。月というと明るいイメージがありますが、月齢1.2の月はいかにも弱々しく、薄明が強く残った状態で見つけるのは容易ではありません。双眼鏡が必要と思っておかれた方がよいでしょう。
月の形 |
それからこの日は、金星の左下へ3.2度離れたところに、水星があります。しかし
0.3等の水星も、肉眼で見つけるのは容易でありません。こちらも双眼鏡を使いたいところです。金星と水星はこの後、10月31日に2.6度まで近づいて、最接近します。