2050年までに日本で見られる日食

 これから2050年までに日本で見られる日食を紹介します。なんと、日本で金環日食が2回、皆既日食も1回見られます!

2019年12月26日 全国で中くらいまたは小さな日食

 この年は1年の間に2度も日食を見ることができます。フィリピン南海上で見られる金環日食に伴うもので、南へ行くほど大きく欠けます。また、東海、北陸地方よりも東の地域では太陽は欠けたまま沈む日没帯食となりますが、どの地域でもいちおう最大食までは見ることができます。福岡で35%、東京で39%、札幌で26%欠けますが、総じて言えば、全国的に似たり寄ったりです。2019年12月26日 2019年で2度目の日食のページもご覧ください。
 
2019年12月26日 最大食のようす

2020年6月21日 南西諸島で大きく欠ける

 台湾で金環日食となる日食に伴うもので、午後から夕方にかけて起こります。南西の地域ほど欠け方が大きくなり、那覇では84%も欠ける大きな日食となります。福岡で62%、東京47%、札幌29%の食分です。2020年6月21日 大きめの部分日食、沖縄では太陽が三日月形のページをご覧ください。
 
2020年6月21日 最大食のようす

2023年4月20日 ごく小さな日食

 インドネシアで見られる皆既日食に伴うもので、午後に見られます。北側の限界線が通る九州南部、四国南部、紀伊半島南部、東海から関東の海岸に近いエリアに限ってのみ見ることができますが、ごくわずかしか欠けません。
 
2023年4月20日 最大食のようす

2030年6月1日 北海道で金環日食

 2012年から18年ぶりに、日本で金環日食が見られます。金環帯が北海道を通っており、北海道の大部分が金環日食となります。その他の地域では仙台が86%欠けますし、東京80%、大阪73%、福岡66%などの食分となっています。
 
2030年6月1日 北海道で金環日食

2031年5月21日 南の地域でごく小さな日食

 マレーシアやインドネシアで見られる金環日食に伴うもので、2012年5月21日の金環日食から1メトン周期後の日食です。今回は九州最南端と沖縄でしか日食を見ることはできません。また、中心帯から遠いため、欠け方も小さなものです。
 
2031年5月21日 最大食のようす

2032年11月3日 北海道で大きく欠ける

 北へ行くほどやや欠け方が大きくなります。札幌63%、東京51%、福岡50%の欠け方ですから、食分は大きい方です。関東、東北、北海道では太陽が欠けたまま沈む日没帯食になりますが、最大食まで見ることができます。
 
2032年11月3日 最大食のようす

2035年9月2日 日本列島中央部で皆既日食

 2009年以来26年ぶりに日本で皆既日食が見られます。細い皆既帯が日本中央部を北西から南東方向へ横切ります。下の図では東京や金沢の食分が99%を超えており、糸のように細くなった太陽が見られるでしょう。しかし残念ながら、あと一息のところで皆既日食にはなりません。
 
2035年9月2日 日本で皆既日食
 
2035年9月2日 長野の皆既日食

2041年10月25日 日本列島中央部で金環日食

 2030年から11年ぶりに金環帯が日本列島を斜めに横断します。下の図のように金沢では食分0.95の金環日食となります。大阪や東京では食分が0.9を超えており、カチューシャのような形をした太陽を拝むことができます。
 
2041年10月25日 日本で金環日食

2042年4月20日 全国的に大きく欠ける

 日本列島の南海上を皆既帯が走る皆既日食に伴うものです。全国的に70%以上欠ける大きな日食となります。東京の食分は0.88で、太陽が三日月のような形になります。太陽高度が各地で60度あまりに達し、全国で非常に条件良く観測できそうです。
 
2042年4月20日 最大食のようす

2042年10月14日 沖縄で小さな日食

 マレーシアやオーストラリアなどで見られる金環日食に伴い、午前中に沖縄地方で日食が見られます。といっても食分は小さくて、那覇市では17%が欠ける程度です。
 
2042年10月14日 最大食のようす

2046年2月6日 日出帯食

 ニューギニアで見られる金環日食に伴うものです。日本では日の出ごろに日出帯食となります。南へ行くほど欠け方は大きくなりますが、東京では11%が欠けるに過ぎません。下の図は最大食ごろの太陽の様子を示したものですが、太陽高度がマイナスの地点では太陽が昇っていませんので、最大食を見ることはできません。
 
2046年2月6日 最大食のようす

2047年1月26日 北の地域で大きく欠ける

 この日食は皆既帯や金環帯がない部分日食で、北海道など北の地域で大きく欠けます。札幌では太陽の70%、東京でも60%が欠けて、日食らしさが味わえます。福岡ではちょうど半分欠けますが、那覇では31%にとどまります。最大食ごろの太陽高度は30度前後で、まずまずの条件でしょう。
 
2047年1月26日 最大食のようす

2049年11月25日 一部地域で日没帯食

 赤道地方で起こる金環皆既日食に伴うもので、全国で午後に部分日食が見られます。しかし食分は小さく、北海道では7%が欠けるに過ぎません。東京では20%ほどが欠けます。東京や仙台、札幌など、東や北の地域では、太陽が欠けたまま日没を迎える日没帯食となります。
 
2049年11月25日 最大食のようす
 

※このページのシミュレーション画像は、自作ソフト「つるちゃんのプラネタリウム シェア版」に含まれる「つるちゃんの日食ソフト」プラグイン機能を使い、ΔT=69.2秒を入力して計算したものです。