ベイリービーズ

 イギリスの天文学者フランシス・ベイリーが1836年5月15日の金環日食を観測した際、欠け際ぎりぎりに月のクレーターから光がとぎれとぎれに漏れているのを見つけました。これを見て「輝くビーズの列のようだ」と表現したことに由来する現象がベイリービーズ(Baily's Beads)です。

ベイリービーズが見えやすい日食

 ベイリービーズは次のような日食でよく見られます。

 このような条件下では長い時間にわたってクレーターから数多くの光が漏れやすく、ベイリービーズが観測しやすくなります。例えば1948年5月9日に起きた礼文島での金環日食は、皆既日食に限りなく近い金環日食でした。このため月の谷間から随所でリング状に光が漏れて、全周にわたってベイリービーズが観測されました。このような現象をダイヤモンドネックレスと呼ばれる方もおられます。