天体観測に適した場所を探そう

観測場所は重要

 これから始める天体観測が成功するか失敗するかは、天体観測に適した場所をうまく探せるかにかかっているといっても言い過ぎではありません。観測場所を選ぶことは、それほど重要なことです。みなさんもとっておきの観測場所を探してくださいね。

暗い場所を探そう

 天体観測をする場合、最も大切なことは観測場所を選ぶことです。人間の目は瞳孔を開いたり閉じたりすることによって、取り込む光の量を調整しています。まわりが明るいと瞳孔が大きく開きませんので、十分な光の量を取り込むことができません。その結果、まわりが明るいと暗い星を見ることができなくなってしまいます。

 また、水銀灯やネオンサインなどの光は夜空を明るく照らし、暗い星たちの小さな光をかき消してしまいます。本当に、近くにジュースの自動販売機があるだけでも星の見え方がグッと悪くなってしまいます。できるだけ人工の光が届かない暗い場所を探しましょう。

広く見渡せる場所を探そう

 天体観測では、空の低い位置でしか見ることのできない天体がありますし、星座を観察する場合には、非常に大きな星座もあります。ですから、空の低い位置まで視界が広く見渡せる場所がベストです。

キケンな場所は避けよう

 足元が悪い場所は転んだりしてキケンですから、観測場所としない方が無難です。

 それから、最近は物騒な世の中になってきました。夜間に外出するのは、キケンがないとは言い切れません。それだけに、人通りが極端に少ない場所は避けましょう。それから、子供さんの場合は、お父さんやお母さんに付き添ってもらうようにしましょう。

アレコレ書いたけど・・・

 天体観測に適した場所について、アレコレと書きました。しかし、全方位が見渡せて人工の光が届かない場所など、そうザラにはありません。もし仮にあったとしても、移動するのに時間がかかってしまうケースが多いことと思います。そうなると、肝心の天体観測をする機会が減ってしまいます。

 結局のところ、どこかで妥協することが必要です。観測場所を一つに絞るのはあきらめて、「南の空を観測する場所」「北の空を観測する場所」、「近場ですませる場所」「遠いけどじっくり観測できる場所」など、いくつか候補を探しておくのもひとつの手です。