土星などの惑星観測には何倍が必要ですか

 天体観測で最も人気のある天体といえば、環のある土星でしょう。他にも木星の縞模様や金星の満ち欠けを観測してみたいという方もおられるはずです。その昔、若かりし頃のつるちゃんもそうでした・・・。

 それはともかく、惑星を観測するためには何倍くらいの倍率が必要? 小望遠鏡を使うことを前提にすると、下のようになります。惑星に関しては倍率は高い方がいいのに間違いありませんが、ひとつの目安にしていただければと思います。ただし、口径が小さい場合は過剰倍率になることもありますから注意してください。

金星

 金星は地球から距離が近い所にある天体ですが、明るく光っているだけで、他の惑星のように模様を観測したりすることはできません。大きく三日月形になった頃なら30倍、距離が離れて丸い形をしている頃は100倍以上を目安にしてください。

火星

 火星の大きさは小さい上に表面模様が淡いので、できる限り大きく拡大して観測したいところです。地球から最も接近した頃なら最低で120倍、できれば150倍以上欲しいところです。地球から離れている頃は、小望遠鏡では観測対象になりません。

木星

 太陽系最大の惑星というだけあって、いつも大きく見えて観測しやすい惑星です。30倍くらいの倍率でも2本の縞模様の存在が確認できますが、もう少し詳しく観測するためには100倍以上の倍率が必要です。

土星

 土星の環といえば、天文ファンならずとも憧れてしまいますね。土星の環を見るだけなら、30倍くらいの倍率でも存在だけは確認することができます。しかし、環の二重構造や土星本体の縞模様を観測するためには、120倍くらいの倍率が必要になります。

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