ファインダーとは何ですか

 天体望遠鏡を使って天体を導入する場合、天体望遠鏡の倍率は高いために視野が狭く、目標とする天体をうまく導入することができません。そこで、鏡筒へファインダーと呼ばれる倍率の低い小さな望遠鏡を取り付けて、天体の導入をサポートします。

 ファインダーは5倍から10倍程度で倍率が低く、このため見える範囲が広いのが特徴です。口径は25mmから50mmくらいしかないので、あまり暗い星までは見えませんが、それでも肉眼に比べると暗い星まで見えます。ファインダーで見る星空と星図とを比較し、望遠鏡の向いている方向を確認しながら天体を探していくのです。しかし、ファインダーを使うと上下左右が逆さまを向いてしまう(倒立像という)のが普通です。ですから、最初慣れるまでは少し時間がかかるかもしれません。

 それから等倍ファインダーと呼ばれるものが付属していることがあります。等倍ファインダーはその名のとおり拡大は行わずに、スケールに十字線が刻まれただけのシンプルなものです。普通はこれに照明がついていて、十字線が赤く浮かび上がって見えます。等倍ファインダーには光を集めるレンズがありませんから、肉眼と同じ明るさの星までしか見ることができません。しかし、視野が広い点や上下が逆さを向かない(正立像という)ので、初心者でも取り扱いやすいというメリットがあります。どちらのファインダーが良いかは好みが分かれるところです。

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