ファインダーでの見え方を教えてください

 目標とする天体を探す方法は、自動導入装置でもない限り、実際に見える星と星図とを見比べながら、少しずつ星をたどって探すのが普通です。星はファインダーを通すことにより、肉眼で探すよりも拡大されて暗い星まで確認することができます。(等倍ファインダーの場合はこの限りではありません)

 ファインダーを通した星の見え方は独特のものがあります。普通のファインダーでは上下左右が逆さまに見えるからです。おまけに肉眼で見た時よりも見える範囲が限られますから、今自分がどの範囲を見ているのかを、しっかり把握しておく必要があります。このように書くと心配される方がおられるかもしれませんが、ファインダーを通した星の見え方は、意外とすぐに慣れてきます。

 それから、天頂付近を見るときはファインダーの真下から見上げる格好になるので、非常に疲れます。これを解消するために天頂プリズムがついたファインダーも発売されていますが、セットものの天体望遠鏡を購入する場合は、まずないと思っておいて間違いないでしょう。

 等倍ファインダーの場合は、基本的には肉眼で見た場合と同じ見え方です。ひとつ違うのは、十字線などのスケールが描かれていて、これが照明装置によって赤く浮かび上がって見える点です。等倍ファインダーは初心者の方でも扱いやすいのですが、肉眼だけが頼りですから、ちょっと物足りないという方もおられます。また、天頂付近の天体を捜すのは通常のファインダーと比べても至難の技です。

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